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CLINICAL REFLEXOLOGISTへのSTEPS!

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『生命観を問い直す』青山学院大学福岡伸一教授

非常に興味深いサイトに出会いました。第14章まであるので全部読むまでに時間がかかりそうですが、解剖生理学をかじっている人へ特にお薦めの講義です。ぐぐっと惹き付けられた箇所を抜粋します。著書も読んでみたい・・。

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『生命観を問い直す』青山学院大学福岡伸一教授_f0011208_6493130.gif「現在、生命はあまりに機械論的に捉えられ過ぎている。それは本当の生命を見ていることにはならない」
「がんのメカニズム」とか「インフルエンザの作用機構」というふうに言いますが、「メカニズム」「機構」という言葉には、とりも直さず、生命が精密な機械仕掛けのマシンであるという考え方が潜んでいます。

『生命観を問い直す』青山学院大学福岡伸一教授_f0011208_6493130.gif「食べる」とは、まさに体の中で分子が絶え間なく分解と構成を繰り返す行為です。そして、分子の構成と分解の流れがとりも直さず「生きている」ということで、この流れを止めないために、私たちは毎日食べ物を食べ続けなければいけないのです。

『生命観を問い直す』青山学院大学福岡伸一教授_f0011208_6493130.gif私たちの体は「機械」というより、流れの中にある————彼は(ルドルフ・シェーンハイマー)、これを「動的平衡」と名づけました。ジグソーパズルを想像してみてください。ピース一つひとつは細胞、あるいは細胞の分子です。あるピースが捨てられても、周りにあるピースが真ん中の形を覚えていて、そこに新しい食べ物の分子が入っていきます。次の瞬間、また違うピースが壊され、入り、壊され、入り……と同時多発的に交換されている。これが「動的平衡状態」です。

『生命観を問い直す』青山学院大学福岡伸一教授_f0011208_6493130.gifピースは代わりますが、パズルの絵柄全体は変わらない。それが私たちの体です。体を構成している分子は私たちの所有物ではなく、実は「環境」のものです。つまり、分子のレベルで私たち生物は地球上のあらゆる生物、無生物とつながっているわけです。

『生命観を問い直す』青山学院大学福岡伸一教授_f0011208_6493130.gif「細胞はつくることよりも、壊すことの方をずっと大切にしている」ということです。タンパク質がつくられる方法はたった1通りですが、壊される方法は何十通りもあり、いくつものバックアップシステムに支えられています。

『生命観を問い直す』青山学院大学福岡伸一教授_f0011208_6493130.gif細胞は、何があっても壊し続けます。傷ついたり故障したから壊すのではなく、壊れても古びてもいないのに壊します。つまり「動的平衡状態」は、みずから積極的に壊すことから始まり、つくり直すことで補完されて回っているわけです。

『生命観を問い直す』青山学院大学福岡伸一教授_f0011208_6493130.gif細胞は、何があっても壊し続けます。傷ついたり故障したから壊すのではなく、壊れても古びてもいないのに壊します。つまり「動的平衡状態」は、みずから積極的に壊すことから始まり、つくり直すことで補完されて回っているわけです。

『生命観を問い直す』青山学院大学福岡伸一教授_f0011208_6493130.gifなぜ壊すことを優先するのか。それが「エントロピー増大の法則」に対抗する唯一の方法だからです。「法則」が生命現象を壊すより先回りしてわざと自らを壊し、つくり替える。まさに自転車操業です。

『生命観を問い直す』青山学院大学福岡伸一教授_f0011208_6493130.gifしかし、さすがにこれを60年以上続けていると、だんだん自転車のスピードも遅くなり、やがて「法則」が自転車をつかまえ、追い越します。それが個体の死です。

academyhills 生命観を問い直す第一章から第三章より

◆さらに参考してみてリンク◆ 
Soul to Sole
動的均衡1  動的均衡2 生物と無生物のあいだ
by reflexologist_mo | 2010-12-21 06:49 | ◆Useful links
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