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CLINICAL REFLEXOLOGISTへのSTEPS!

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胎盤内の血液の循環

「自分には両親と同じ血が流れている」比喩表現としてよく耳にします。野口体操の野口三千三さんも著書「からだに貞くP138」のなかで暗算が得意で大久保小町と評判だった母親に触れて「・・この両親のからだと、自分のからだの中を、同じ血が流れていることを誇らしく幸せだと思っていた。」と言っています。

ところが、比喩としては正しくても、実は生物学的には母親と胎児は同じ血は流れていません。続けて野口三千三さんも著書「からだに貞くP139」より「私の血液と母の血液とは直接の交流はしなかったが、薄い一層の細胞の膜を通して、お互いの血液は触れ合って、生きることに必要な全ての受け渡しをしていたのだ」と説明しています。

解剖生理学的説明を調べると、

The fetal and maternal blood currents traverse the placenta, the former passing through the bloodvessels of the placental villi and the latter through the intervillous space . The two currents do not intermingle, being separated from each other by the delicate walls of the villi. Nevertheless, the fetal blood is able to absorb, through the walls of the villi, oxygen and nutritive materials from the maternal blood, and give up to the latter its waste products.

簡約:胎児と母体の血液は胎盤の中で交差するように流れています。胎児循環のほうは胎盤内の絨毛(Chorionic villi)として、そして母体循環はintervillous spaceの中へ向かって流れています。この二つの流れは交わることなく絨毛のデリケートな壁で別れています。それにも関わらず胎児の血液は絨毛の壁を通して母体の血液によって運ばれてきた酸素や栄養素を吸収し、不要物を受け渡すことができるのです。
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引用先:Gray's Anatomy of the Human Body "Development of the Fetal Membranes and Placenta" より

ここで述べている絨毛の壁 walls of villi というのが、野口さんの言っている「薄い一層の細胞の膜」のことであり、図で言うと緑のラインのことだと思われます。
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by reflexologist_mo | 2010-12-02 01:04 | ◆Articles-APP
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